赤ら顔(酒さ)とは
赤ら顔(酒さ)とは、鼻から頬にかけて、赤みやほてり、ニキビのような発疹、ヒリヒリした痛みなどが伴う皮膚疾患を指します。特に、女性に多くみられ、中高年になって発症する人が多いとされています。
赤ら顔(酒さ)を悪化させるものとしては、寒暖差や摩擦などの刺激、アルコール、カフェイン、香辛料、紫外線などが挙げられます。これらの要因を除去しながら、様々な治療方法を試して組み合わせることで症状を改善していきます。保険適応での治療は効果が弱く、時間がかかるため当院ではフォトフェイシャルによる施術を積極的に行っています。
赤ら顔(酒さ)の症状
紅斑毛細血管拡張型
顔全体に赤みが現れる。モヤモヤした血管拡張がある。
丘疹膿胞型
ニキビのようにブツブツができる。
瘤腫型(鼻瘤)
ブツブツが大きく、鼻が瘤のような状態になる。
眼型
上記の症状が移行したり、同時に起きたりします。
赤ら顔(酒さ)の原因
明らかな原因が分かっていませんが、遺伝的要因に加えて、血管や神経の反応亢進や皮膚の常在菌が不安定になる、寄生虫が増殖するなどが関与していると考えられています。赤ら顔(酒さ)を悪化させる要因を除去しながら、上手に症状をコントロールすることが重要となります。
赤ら顔(酒さ)の治療
原因が特定できないため、治療方法も確立されていないのが現状です。生活習慣を見直しながら、いくつかの治療方法を組み合わせて症状改善を図ります。また、治療と同時にスキンケアなどにも十分気を付けていきます。
保険診療
内服薬(飲み薬)
抗生物質
抗菌作用と炎症を招く好中球を抑える効果が期待できます。ビブラマイシンを主に使用します。
漢方薬
赤みやほてりに効果が期待できます。顔ににきびのように隆起がみられる方は黄連解毒湯、赤みがメインの方は、桂枝茯苓丸や当帰芍薬散、白虎加人参湯などを使用します。
外用薬(塗り薬)
抗生物質
ニキビのようなブツブツに有効です。
メトロニダゾール外用薬
(ロゼックス®ゲル)
海外において、一般的に酒さ治療に用いられる標準治療薬です。
国内では2022年より保険診療が可能になりました。
タクロリムス軟膏
赤みや痒みに有効です。通常は、アトピー性皮膚炎に用いられる薬剤です。
自費診療
フォトフェイシャル
フォトフェイシャルとは
IPL(Intense Pulsed Light)という光エネルギーを照射する美肌治療機器です。IPLは肌の真皮層に作用することで、メラニン色素にダメージを与えるだけではなくコラーゲン生成を促して活性化することで、キメが細やかでハリのあるお肌が実現します。
フォトフェイシャル ステラM22は、光治療の中でも最新機種で、より安全性が高い効果を得られます。当院で導入しているルミナス社の「フォトステラM22」は、2021年に厚生労働省より認可がおりた安全性に優れた医療機器です。
お薦めの方
- シミやそばかすを綺麗にしたい方
- 顔のくすみや色ムラをなくしたい方
- 赤ら顔が気になる方
- 毛穴が目立って気になる方
- ニキビやニキビ痕を改善したい方
- 肌のハリやツヤを取り戻したい方
- 小ジワが目立ってきた方
- 肌質を改善させたい方
施術後の注意
- 施術後は日焼け止めなど紫外線対策を十分に行ってください。
- 瘡蓋や水疱が消失するまでに5~10日程かかることがあります。
- 熱傷による痂皮や水疱ができることがありますが、10日程で消失します。
- 瘢痕が起こる可能性が稀にあります。瘢痕を起こさないように、治療後は医師の指示全てに従ってください。
- 施術後、鼻と頬の皮膚が腫れることがあります。腫れは数時間から7日程で消失します。
- 施術部位に色素沈着や色素脱失が起こる可能性がありますが、約3~6カ月程度で薄く目立たなくなってきます。
- 施術部位やその周囲の皮膚が虚弱になることがあります。剥離しないように強く擦らないなどご注意ください。
- 施術部位に紫斑が出ることがありますが、約1~3カ月程経過すれば目立たなくなります。
スキンケア・生活での留意点
基本的に悪化要因となる物質や環境を避けます。全てを除去するのは難しいですが、できるだけ除去することで症状の悪化を防ぎます。それと同時に重要なのが、スキンケアです。脂性肌と敏感肌の要素を併せ持った肌となるため、正しい洗顔やスキンケアが非常に重要となります。肌が脂っぽくなってブツブツができるため、洗浄力の強い洗顔料を選ぶ方もいますが、洗顔し過ぎるのも良くないため注意が必要です。
また、紫外線は大敵なので、低刺激の日焼け止めクリームを塗って、遮光する必要があります。正しいスキンケアとストレスを溜めない生活習慣で、悪化するのを防ぎます。気になることがありましたら、なるべく早めに当院までご相談ください。